玉掛け作業員になるには?仕事の魅力や年収を紹介

玉掛け作業員になるには?仕事の魅力や年収を紹介
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玉掛け作業員とは、クレーンを使って荷物を吊り上げる際にクレーンのフックに吊り荷を掛けたり外したりする作業をする人のことです。

玉掛け作業は、クレーンを使う工事現場などでは必須の作業で、吊り荷の落下事故などを防ぐ意味からも非常に重要な作業です。

今回は玉掛け作業員になるにはどうすればいいのか、また仕事の魅力や年収などについて解説します。

玉掛け作業員になるには資格取得が必須

玉掛け作業員になるためには、必要な講習を受講して国家資格を取得しなければなりません。

吊り上げ荷重が「1t未満」か「1t以上」かによって「玉掛け特別教育」と「玉掛け技能講習」に分かれています。

いずれも合格率は90%以上ですので、資格取得の難易度は高い方ではありません。

未経験者でも玉掛け作業員になることは可能?

未経験者でも講習を受ければ玉掛け作業員になることができます。

資格取得に必要な講習

玉掛け作業員になるためには、「玉掛け特別教育」または「玉掛け技能講習」を受講する必要があります。

【1】玉掛け特別教育(1t未満)

吊り上げ荷重が1t未満の場合は、「玉掛け特別教育」を受講しなければなりません。

受験資格

受験資格は、満18歳以上です。

講習内容

講習内容は次の表の通り、学科講習が5時間、実技講習が4時間の合計9時間で、通常2日間に分けて行われます。

学科講習

講習科目講習時間
レーンに関する知識1時間
玉掛けに必要な力学に関する知識1時間
玉掛けの方法2時間
関係法令1時間

実技講習

講習科目講習時間
クレーン等の玉掛け3時間
クレーン等の運転のための合図1時間

【2】玉掛け技能教習(1t以上)

吊り上げ荷重が1t以上の場合は、「玉掛け技能講習」を受講して修了試験に合格しなければなりません。

受験資格

受験資格は、満18歳以上であること、およびBコースについては次のいずれかの「運転士免許を取得していること」または「技能講習を修了していること」が必要です。

  • 移動式クレーン運転士免許
  • クレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許、旧デリック運転士免許を含む)
  • 揚荷装置運転士免許
  • 床上操作式クレーン運転技能講習修了者
  • 小型移動式クレーン運転技能講習修了者

講習内容

講習内容は、学科講習と実技講習の2種類があり、AコースとBコースで異なります。

Aコースは、学科講習が12時間、実技講習が7時間の合計19時間、および学科修了試験と実技修了試験があります。

Bコースは、一部学科講習の免除がありますので、学科講習が9時間、実技講習が6時間の合計15時間と学科修了試験・実技修了試験になります。

通常は3日間かけて行われます。

学科講習

講習科目AコースBコース
クレーン等に関する知識1時間1時間
クレーン等の玉掛けの方法7時間7時間
クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識3時間免除
関係法令1時間1時間
学科修了試験

実技講習

講習科目AコースBコース
クレーン等の玉掛けの作業6時間6時間
クレーン等の運転のための合図1時間免除
実技修了試験

講習料金

講習料金は、千葉県の市原技能講習センターの場合はテキスト代を含めて、Aコースが税込25,000円、Bコースが税込23,000円です。

玉掛け作業員資格を取得するための期間、費用、取得の流れ、合格率などについてはこちらの記事をご覧ください。

玉掛け作業員の仕事の魅力とは?

玉掛け作業員の仕事の魅力を挙げると、次の3つになります。

  • 責任感がやりがいとなる
  • 幅広い現場で需要がある
  • 求人が安定している

以下、順に説明します。

魅力1:責任感がやりがいとなる

玉掛け作業は、工事現場や物流作業でなどでクレーンに荷物を吊り上げる際に、フックに荷物を掛けたり外したりする作業のことで、フックへの掛け方を誤ると、荷物が落下したり傾いたりして事故につながる可能性がある重要な仕事です。

必要な講習を受講して専門知識を習得し、資格を取得して初めて行うことができます。

また、クレーンのオペレーターなどと良好なコミュニケーションを取りながらの作業が要求されますので、責任感が必要でこれがやりがいにつながります。

魅力2:幅広い現場で需要がある

近年、建設業界では人手不足が深刻な問題になっているため、資格や専門技術が必要な玉掛け作業員の需要は多くなっています。

一旦資格を取得して玉掛け作業員になれば、幅広い現場で働き続けることができます。

建設業界をはじめとして多くの業界では、定年は60歳~65歳ですが、玉掛け作業員の方は需要がありますので、定年以降も働き続けている方が多いようです。

玉掛け作業は安全知識が必要となる作業のため、経験を活かして教育担当者や安全担当者として働き続けることもできます。

魅力3:求人が安定している

玉掛け作業員の働き先・求人先としては、建設業界や物流業界、製造業などがあります。

クレーンでの吊り上げ作業が必要な現場であれば、玉掛け作業員が必ず必要となります。

玉掛け作業員に求められるスキルは共通ですので、安定した求人があります。

玉掛け作業は専門知識が必要となるため、勤続年数が長くなるにつれて年収も増えていく傾向があります。

玉掛け作業員の年収はどれくらい?

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によれば、玉掛け作業員の賞与を含む平均年収は約433万円です。

これは、国税庁の「民間給与実態統計調査結果」による日本の労働者全体の平均年収433万円と同等となっています。

玉掛け作業員の年収を男女別に比較すると、男性の方が年収が高く、女性の方が年収が低くなっていることが分かります。

これは、いわゆる残業時間の長短による差であり、男性の方が女性よりも残業時間が長いことによるものです。

玉掛け作業員の年収を年齢別に比較してみると、19歳から29歳では年々年収が増加し、30歳から34歳で若干年収が下がり、35歳以降は54歳まで徐々に増加していく傾向が見られます。

55歳以降は年収は減少して、60歳の定年以降はほぼ一定となります。

玉掛け作業員は未経験者でもなれる!大きなやりがいや魅力のある仕事!

この記事では、玉掛け作業員になるにはどうすればいいのか、また仕事の魅力や年収などについて説明しました。

玉掛け作業員は未経験者でもなることができますが、国家資格が必要ですので「玉掛け特別教育」または「玉掛け技能講習」を受講する必要があります。

また、建設業界などでは人手が不足していますので、玉掛け作業員の需要は多く求人も多いため、働き先に困ることはありません。

しかも、常に安全を意識しなければならない仕事ですので、定年間近になっても定年後も働き続けることもできますし、安全教育の担当者としての道を選ぶこともできます。

さあ、大きなやりがいや魅力のある玉掛け作業員にチャレンジしてみましょう!

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