フォークリフトの資格取得完全ガイド!必要な条件や費用、期間、流れを徹底解説
- 2021.07.15
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鉄工業、木材業、食品業界をはじめ、荷物の積み下ろし現場では必ず見かけるフォークリフト。
こんな疑問を持ったことはありませんか?
「車の免許は持っているんだけど、フォークリフトの運転はできるのかな?」
「工場の敷地内の作業だけで使用したいんだけど、フォークリフトの運転資格って必要なの?」
「事業主がフォークリフトの資格を取得しているけど、従業員にも資格が必要なの?」
無資格の運転には重い処罰が課せられます。
自動車の運転免許ではフォークリフトの運転はできません。
敷地内の作業であっても、フォークリフトの運転には資格が必要になります。
実際に作業する方に資格がないといけません。
※無資格での運転が摘発された場合、労働安全衛生法の両罰規定により
違反者には「6月以下の懲役または50万円以下の罰金」が課せられます。
では実際にフォークリフトを運転するには、どのような資格が要るのでしょうか。
本記事では、フォークリフトの資格の種類や取得方法、またその取得にかかる日数や費用、そして資格取得の申し込みから合格発表の流れまで、徹底解説していきます。
フォークリフトの運転に必要な資格
フォークリフトの運転には、次のようにいくつかの資格や免許が必要です。
【1】公道を走るには特殊免許が必要
フォークリフトで公道を走る場合には、国土交通省や市区町村への登録を行い、ナンバープレートの交付を受ける必要があります。
そして公道でのフォークリフトの運転には、特殊免許が必要です。
この場合、最高速度が15km/h以下のものは小型特殊免許、それ以上になると大型特殊免許が必要になります。
小型特殊免許は、普通~大型までの各種免許のいずれかを持っていれば運転できるので、普通免許を持っていれば特に取る必要はありませんが、大型の方は普通自動車免許には含まれていないので、改めて教習所で取る必要があります。
【2】作業にはフォークリフト資格が必要
フォークリフトの作業には労働安全衛生法が適用されるため、「フォークリフト資格」という操作資格の取得が必要です。
走るだけなら運転免許だけで十分ですが、荷物の積み下ろしをするのであれば、フォークリフト免許は必須です。
この免許は私有地・公道に関わらず必要であり、運転免許とは別物なので、決められた教習所で講習を受ける必要があります。
【3】フォークリフト資格の種類
フォークリフト資格には2種類あります。
1つは積載量1トン未満のフォークリフトで作業できる「フォークリフト運転特別教育修了証」、もう1つは積載量1トン以上のフォークリフトで作業できる「フォークリフト運転技能講習修了証」です。
名前は似ていますが、別物の資格なので注意しましょう
フォークリフト資格の取得方法
積載量1トン未満の「フォークリフト運転特別教育修了証」の講習は、各事業所で行われています。
受講資格は18歳以上です。
実施している団体に申し込み、講習を受けて修了すれば、取得でき、期間も短くなります。
積載量1トン以上のフォークリフト資格である「フォークリフト運転技能講習修了証」は、各都道府県の労働局長に登録を受けた教習所などで行われています。
受講資格は18歳以上で同じですが、あらかじめ保有している免許や資格によって運転技能講習が免除され、修了証取得までの日数や費用も変わってきます。
また、講習の最後に行われる試験に合格する必要があるため、講習を受けただけで資格をもらえるわけではありません。
フォークリフト資格取得にかかる日数・費用
フォークリフトの資格取得にかかる日数は積載量1トン未満か1トン以上か、また自分が保有する免許の有無などによって次のように異なります。
最大積載量1トン未満のフォークリフト
教育科目 | 学科6時間、実技6時間 |
取得費用 | 約15,000円 |
取得日数 | 最短2日 |
最大積載量1トン以上のフォークリフト
受講資格:なし
講習時間 | 35時間 |
講習日数 | 平均約5日 |
講習費用 | 約50,000円 |
最大積載量1トン以上のフォークリフト
受講資格:普通、準中型、中型、大型、大型特殊(限定あり)
講習時間 | 31時間 |
講習日数 | 平均約4~5日 |
講習費用 | 平均約40,000円 |
最大積載量1トン以上のフォークリフト
受講資格:最大荷重1トン未満のフォークリフト特別教育修了証取得者
(実務経験3ヶ月以上)
講習時間 | 15時間 |
講習日数 | 平均約2~3日 |
講習費用 | 平均約25,000円 |
最大積載量1トン以上のフォークリフト、
受講資格:大型車免許及び自動車免許・大型特殊免許と
運転特別教育修了証取得者(実務経験3ヶ月以上)
講習時間 | 11時間 |
講習日数 | 最短2日 |
講習費用 | 15,000円 |
※費用は、地域や教習所によって違いがあります。また、状況によっては「教育訓練給付金」が使える場合もあります。
フォークリフト資格の申し込みから合格発表までの流れ
フォークリフト資格の申し込みから合格発表までの流れは次の①〜③の通りです。
①申し込み・予約
まずは、通いたい教習所で、入校手続きをします。
申し込みに必要なものは、申し込み用紙と本人確認書類、講習料金の3つです。
申し込みは、直接訪問するか、電話・FAX・郵送のいずれでもいいですが、書類は必ず提出できるように揃えておきましょう。
フォークリフト資格は人気が高いため、遅くても1週間前までには、予約を入れておいた方がいいでしょう。
②学科講習・学科試験
講習が始まると、まずは学科講習と、その内容にまつわる学科試験があります。
学科の内容は、細かく分けると7つに分けられており、どれもフォークリフトの操縦には欠かせない内容です。
力学や油圧装置など、難しそうなイメージですが、きちんと学科講習を受けていれば、それほど難しいものではありません。
ただし、試験では項目ごとに必要な正答率が決められていますので、注意が必要です。
実技講習・実技試験
学科試験に合格すると、次は実技試験です。
一番長い35時間のコースでは、学科講習は11時間であるのに対し、実技講習はその倍以上の24時間あります。
つまり、フォークリフト免許では、学科より実技の方がより重視されるということです。
実技講習の内容は、走行の操作と荷役の操作です。
一見簡単そうですが、実は即失格になるミスがあり、他はいくら上手に操縦できていようと、失格規定に触れてしまえば、その時点で講習はやり直しになります。※教習所によって異なります。
また、持ち点100点のうち、70点が残っていることが合格の条件です。
最も注意が必要なのが、この講習は全体を通じて1日でも休むと、その時点で不合格になることです。
遅刻早退も同じ扱いなので、くれぐれも注意してください。
※教習所によっては補習がある場合もあります。
講習を全て終了し、試験に合格して初めて、免許が交付されます。
市原技能講習センターの例
それでは実際に、市原技能講習センターでは、どのように教習が行われているか見てみましょう。
市原技能講習センターでは、下記の料金で講習を行っています。
〇大型特殊免許所持→2日11時間:13,000円
市原技能講習センター
〇普通~大型免許所持→4日31時間:35,000円
〇所持免許なし→5日35時間:46,000円
また、源泉かけ流しの温泉があり、食事も美味しいと評判の宿舎に泊まれる「技能講習合宿プラン」が人気です。
〇2日11時間(大型特殊免許所持) 17,500~18,500円
市原技能講習センター
〇4日31時間(普通~大型免許所持) 48,500~51,500円
〇5日35時間(所持免許なし) 64,000~68,000円
(金額の差は、宿泊施設による)
フォークリフト資格の取得は難しくない!
このようにフォークリフト資格の申し込みから合格発表まで、費用や日数など細かく見てきました。
フォークリフトは、思っているよりも幅広い業種で活躍できます。
また、学科・実技講習とも難しそうですが、実はフォークリフト免許の合格率は非常に高く、98%以上と言われています。
講習を休まずきちんと受けていれば、フォークリフトの資格取得は難しいものではありません。
キャリアアップや転職に向けて、ぜひ挑戦してみましょう。
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Author:小野尾 光 投稿一覧
1979年、五井自動車教習所に取締役として入社。
- 教習指導員資格保有
- 年間読書数200冊
- 千葉県船橋市出身
- 愛車はトヨタ エスクァイア マルチ ユーティリティ